

ニューヨークで店を出したいと思っている人が随分おられます。レストラン、ブティック、ヘアーサロン、ヘルスクラブ、各種学校等々。毎年大勢の方々がニューヨーク店オープンを目指して奮闘なさっています。ここはチャンスの国、たとえ経験やこの国での信用が皆無でもちゃんとした事業計画書と、財政的に問題のないことを証明すればたいていの場所で店をオープンすることが可能です。
1) ビルのオーナーから直接リースして自分で内装工事をする場合と、
2) すでに存在している誰かの店を買い取って、そこのリースを引き継ぐ場合(この場合でもある程度自分の目的に合った内装工事が必要なことが多い。)
1)の場合はビルのオーナーと直接のリースを取り交わすのでわかりやすい。
2)の場合は日本で言う造作譲渡代と、営業権の引き渡し(リースの引き継ぎ)をあわせたような代金として"Key Money”というものを支払って"店を買う”わけです。
1)と2)の場合では?
経験のある方ほど1)のパターンが多いようです。大々的に内装建築代を使ってでもご自分の思い通りの店作りをしたいと言う思いが強いからです。初めての方ほど2)のパターンを選ぶ傾向が強いのは、すでに存在する、あるいは、少なくとも今まで誰かが商売してきた場所ならおそらく自分がやってもまあまあ出来るに違いない、という安全策的な考え方があるようです。
また2)のパターンだと、基本的にはどこのどの店と特定し、それを買収するわけですので、ロケーション的にねらった点を突くような積極的な方法ともいえます。レストランの場合特に以上のような傾向が顕著なわけですが、2)のパターンで注意しなければいけない点はリカーライセンスについてです。
「リカーライセンスも含めて店を買う、買える」といった情報が飛び交っていますが、これはマチガイです。リカーは禁酒法の時代があったことからもうかがい知れる国家の重大な取り締まり目的物です。ましてやそれを売買するライセンスとなれば自由に売買することなどできようはずもありません。リカーライセンスは新しくその場所でレストランやバーを開くオーナー自身が申請し、手続きをし、その場所のもとではありますが、あくまでもその申請者個人に許可される特異なライセンスです。リカーライセンス申請の方法と資格についてはとてもここでは説明しきれません。
また、リカーライセンス専門の弁護士が必要物件を見に行くときに大事なことの一つに、建築デザイナーといっしょに見に行くことがあります。1回目見てまずまず気に入ったら2回目には必ず建築デザイナ-が必要です。建物の建築違反であるとか新たにかかる内装費、必要なプラニング、換気、階段、避難路、適正な通路幅などなど建築デザイナーには一目瞭然です。建築デザイナーからの情報があれば具体的で気迫のこもった契約交渉が可能です。
「One Square Foot あたりいくら」と、いう単位で取り引きされています。これは1年間でということですので、家賃を払う側としては常に12で割って毎月いくら?という計算をついついしてしまいます。
マンハッタンの平均価格
現在マンハッタン中心部のまずまずの大手の物件、例えばグランドセントラル駅周辺の代表的な物件の平均的な価格はおおよそ$50/sfぐらいです。もちろんピンキリですのでピカッとしたものですと$80/sf超のものもありますし、$30/sf以下でもドアマンなしのエレベータなしの、いわゆるタウンハウスであればございます。
オフィス探しはその業種、業務内容によってたいへん異なります。1万sf以上のスペースですと6ヶ月から1年前には契約しオフィスのレイアウト、家具の発注、電話、コンピュータなどの配線、内装工事の手配、引越しのプラン等々に十分な時間が必要です。たいていの場合ユニオンのメンバーを使わなければいけないので工事費も相当かかります。
一方オフィス家具付きの駐在員一人の連絡事務所といった物件でしたら、契約した瞬間に入居できるものさえございます。
井上不動産ではマンハッタン全域の全オフィススペースのデータを集めて、即時にコンピュータ上に映し出す体制が整っています。今現在どこのどのビルに何という会社が入居しているか、スペースの大きさ、リースがあと何年残っているか、レントをいくら払っているか、そのような情報が即座に出てまいります。もちろんご希望のエリアや価格に絞った物件情報も即座に出てまいります。